ローライダーカルチャーの象徴である「ハイドロ」。
車高を自由自在に上下させるその仕組みは、見た目のインパクトだけでなく、奥深い技術と歴史に支えられています。
この記事では、ハイドロの基本構造から、同じ車高調整機能を持つエアサスとの違い、そしてローライダー特有のパフォーマンスについて解説します。
ローライダーのハイドロとは?

ハイドロとは、ハイドロリクス-サスペンション(Hydraulics-Suspension)の俗称となります。
Hydraulics 直訳:油圧
Suspension 車業界の意味:緩衝装置としての機能、車輪を路面に対して押さえつける機能、そして乗り心地や操縦安定性などを向上させる機構。
簡単に説明すると・・・
油圧の仕組みを使った車を支える仕組み。
車のサスペンションの仕組みに対して、油圧装置を組込んでおり、圧を上げる事で、サス(実際にはシリンダー)を伸ばしたり、圧を抜く事で、サス(実際にはシリンダー)を縮めたりして車高を上げたり、下げたりする仕組みとなります。
ハイドロの仕組みをわかりやすい例で説明します

運搬作業の時によく使われるフォークリストを見たことはあるでしょうか。
ハイドロがどんな仕組みなのかを説明するには、フォークリフトが最適です。
操縦席のレバーでアームを上げたり下げたり、伸ばしたり縮んだりする仕組みがそのまま車に搭載されているようなものだからです。
フォークリフトの油圧シリンダーの先や間にコイル(ばね)を入れた状態で車を支えているものがハイドロの仕組みと思ってい頂けるとわかりやすいと思います。
ハイドロの当初の目的は、車を大きく豪華に見せるためだった!

諸説ありますが、元々は車高を下げて、小さいホイールを履かせることで車自体をより大きく見せることが目的とされています。
ローライダー(lowrider)のlowの意味(低い)からも読み取ることができます。
言葉遊びを考えてみると、low(低所得)であってもhight(高所得)なやつらに負けないrider(乗り手)なんて捉え方もできます。もっと皮肉な表現に返すと「お前たちには負けない!」のような感じでしょうか。
※再度補足しますが、諸説ありです。
上の写真の状態では、そのまま走行することは難しいのは見て取れますね。そこでハイドロ(油圧)をつかって車高を上げて走行するという訳です。
どこから生まれた文化なの?

歴史
発祥は明確ではないが、1950年代のアメリカ西海岸・イーストロサンゼルスにおいてメキシコ系移民(いわゆる「チカーノ」と呼ばれる人々)が行っていたカスタムが源流とされている。当時南部より移住してきた彼らは、非合法で移住し不法就労を行っていた者が多く存在した。それゆえに低所得者が多く、自動車を購入しようとしても新車を買うことができなかった。そこで安価で購入した中古車 (1930年代-1940年代のシボレー車) に対して、新車に負けない美しさと豪華さを持たせようとカスタムを行ったのがローライダーの始まりとされている。正確な書物には記されていないが、チカーノや黒人が行って来たカスタムの一つである。最初にハイドロリクスを作ったとされる人物は、当時L.A.のコンプトンに住む者だったらしい。エアクラフトのパーツを流用しフロントサスを上下に動かすだけのシステムが最初のハイドロであった。ローライダーは、裕福な白人によるホットロッドに対抗するスタイルとして、共に西海岸のカスタム文化の源流とされており、そこから様々なカスタムへと発展している。
引用元
Wikipediaより『ウィキペディア日本語版』
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/ローライダー
最終更新 2022年3月20日 (日) 10:36
ハイドロ車では何ができるのか!?

ハイドロ車ではスイッチを使った車高を上げたり下げたりすることはもちろんのことですが、圧力やコイル、シリンダーの長さ、スイッチングやアクセルワークを駆使することで様々なアクションができます。
ホッピング
youtubeチャンネル:Captains Lowrider Videosより
ハイドロ車の代名詞とも言えるパフォーマンスが「ホッピング」です。
これは、スイッチをタイミングよく操作することで、車体を上下に大きくバウンドさせる技です。
熟練したドライバーは、車の特性やスイッチングのタイミングを完全に把握し、まるで車が生き物であるかのように軽快なバウンドを生み出します。
ランニングホップ
youtubeチャンネル:Kiloz Mediaより
ホッピングを走行しながら行うのが「ランニングホップ」(通称:ランホ)です。
車を走らせながらホッピングを続けるため、アクセルワークとスイッチ操作の絶妙な連携が求められます。
特に、走行中に重心を巧みにコントロールすることで、より高く跳躍させることも可能です。単に車を上下させるだけでなく、動きに連続性を持たせることで、観客を魅了するダイナミックなパフォーマンスとなります。
スリーホイラー
「スリーホイラー」(通称:スリー、スリーを切る)は、ローライダーならではの、まるで片足を上げて曲がるような走行スタイルです。
これは、4輪すべてのシリンダーを上げた状態から、コーナーを曲がる際に、曲がる方向と逆側の後輪シリンダーを縮めます。そうすることで車体の重心が外側に振られ、その遠心力を使って曲がっている側の前輪を浮かせたまま走行する技です。
走行中の車が三輪だけで路面を捉えている姿は、見る者に強いインパクトを与えます。
ナチュラル
youtubeチェンネル:Lowrider Avenueより
停車中や低速走行時に、スリーホイラーのように車体の一角を浮かせた状態を維持する技が「ナチュラル」といいます。
これは、車体の後方に大量のバッテリーなどを積むことで重心を意図的に後ろに寄せ、停車中でも片側の前輪を浮かせることを可能にします。
そのまま走行も可能で、ローライダーの美学と技術を象徴する、静的でありながら存在感のあるスタイルです。
ベッドダンス
youtubeチャンネル:サウスベイ ストリートマシンズ (日本語字幕)より
トラックの荷台部分を複雑に操作し、まるで生きているかのように動かすのが「ベッドダンス」です。
専用のハイドロシステムを組み込むことで、荷台を上下左右に激しく揺らしたり、特定の動きをさせたりすることができます。
これは単なる走行性能を超えた、ショーとしてのローライダーの魅力を象徴するパフォーマンスです。
ローライダーの歴史について詳しくはこちらのページをご覧ください。
あとがき
お詫びと訂正(記載:2023/10/12)
記載内容、画像において正しくは「ハイドロリクス」であるところ、「ハイドロリスク」と記載していました。
次の通り訂正させて頂きます。また、誤った情報を発信してしまった件についてお詫び申し上げます。次の通り訂正をさせて頂きました。





コメント
ハイドロリスクではなくてハイドロリクスです。
ご指摘ありがとうございます。
内容を訂正させて頂きました。
これからも正しい情報の発信に努めさせて頂きます。